
LCDパネルとLEDパネルの比較
デジタルサイネージを取り扱うなか、最近LEDパネルの問い合わせが増えています。
LCDパネル(液晶パネル)のサイネージとLEDパネルのサイネージそれぞれメリット、デメリットがあります。
ざっくりとその違いを分かっていただけるよう解説してみたいと思います。
目次[非表示]
- 1.その違いは?
- 2.液晶パネルならではの良さは?
- 3.最終的には設置場所と用途で決定
- 4.まとめ
その違いは?
LCD(liquid crystal display)パネルとは液晶パネルのことを言います。
TV、PC、デジタルサイネージにも幅広く使用され、光源(光を出すもと)としてバックライトが必要となります。
液晶自体は発光しないので、このバックライトを利用してフィルターを通し発光、色を表現します。
一方LED(Light Emitting Diode)パネルは発光ダイオードのことで、LED自体が発光し色を表現します。LCDパネルに比べて極めて単純な構造です。
大きな違いはLCDパネル(液晶パネル)は決められた規格での運用が主で、規格外の製品は製作がむずかしくコストがかかります。
それに比べてLEDパネルはモジュール単位(※一つがピクセル画素となり構成) で構成されているので、モジュールを組む事で、設置する場所のサイズに合わせてサイズを作ることが出来ます。
要するにサイズを自由にカスタマイズできるのが長点です。
液晶パネルならではの良さは?
こうみると断然LEDパネルの方が使い勝手がよさそうに見えます。
しかし、LCDパネル(液晶パネル)にはLEDに無い良さもあります。
LCDパネルは、各家庭でご使用されているTVと同じパネルを採用したデジタルサイネージです。明るさにおいては、LEDパネルより弱くなりますが、映し出される映像がきめ細かくとても綺麗です。
LED表示機の明るさが標準で5500カンデラなのに対し、通常TVの輝度は350カンデラです。
現況でLCDパネルで一番明るいのは、韓国LG社が開発した75インチサイズ3000カンデラの製品です。4Kパネルなのでとても綺麗にコンテンツを映しだしてくれます。
※中国製パネルでチューニングアップ(※改造)されたパネルには、5000カンデラという物もあります。
最終的には設置場所と用途で決定
それぞれメリット、デメリットがありますが、最終的にはどこで使うか、使用場所にマッチした製品の選択が必要です。
以下にそれぞれの特徴を表でまとめてみます。
項目 |
LCDパネル |
LEDパネル |
明るさcd/㎡ |
250~3000カンデラ |
800~8000カンデラ |
サイズ |
8, 10, 22, 32, 42, 55, 75, 80インチ |
自由にカスタマイズ可能 |
コントラス比 |
バックライト方式なので、完全な黒の表現ができない |
ハッキリとした黒の表現が可能 |
視認性 |
至近距離向け |
遠くの視認距離で鮮やかに表現 |
メンテ |
本体の中を開けないと修理等が出来ない |
モジュール交換で済むので簡単 (高所に設置したサイネージ等はユニッククレーンを使用するなどコストがかかる) |
モジュール数を多く使用する大型のLED表示機の場合は、設置後に発光元となるLED球に充分な電流が供給されるまで時間がかかるので、LEDパネルの各所が不点灯する現象が多々発生する場合があります。
その都度、モジュールの交換を行ったり、モジュールに電気を通しているケーブルコネクター等の差し替えを行う対応が必要となります。
まとめ
結局のところ使用用途、設置場所を含め条件に見合ったパネルの選定が必要となります。
デジタルサイネージ導入にあたりどちらのパネルを選定するか、参考になりましたでしょうか。